前回の「フォークリフトの選び方①」では、型式・燃料タイプ・操作方法について解説しました。
今回は第2弾として、**作業現場に合わせて選ぶべき「オプション装備」**について詳しくご紹介します。
【爪の動きを調整できる便利なオプション】
フォークリフトの基本となる「爪(フォーク)」ですが、作業効率を大きく左右するオプションが存在します。代表的なものが以下の2つです。
■ サイドシフトとは?
左右に爪2本が同時に動く機能で、パレットを微調整して積み下ろしが可能です。限られたスペースでの作業や、効率を重視する現場で活躍します。
■ フォークシフターとは?
左右の爪を個別に幅調整できる機能です。パレットサイズが異なる荷物を頻繁に扱う現場に最適で、対応力が向上します。
サイドシフト・フォークシフターの動画
1分10秒以降がサイドシフト・フォークシフターの動作です。
https://youtu.be/19iC_tvsfW0?si=t3JWKZXIWMtPzdfP
【マストの種類と選び方】
フォークリフトのマスト(昇降装置)にもいくつか種類があります。それぞれの特徴を理解することで、作業現場に合ったマスト仕様を選ぶことができます。
■ Vマスト(2段マスト)
最も一般的なタイプで、爪を上げるとマスト全体も上昇する構造です。屋外や高さ制限のない場所に向いています。
■ FVマスト(2段フルフリーマスト)
マストを上げてもインナーマストが上がらず、車体の高さが変わらない構造。屋内作業やコンテナ内での使用に最適です。
■ FSVマスト(3段フルフリーマスト)
FVマストと同じくインナーマストが上がらない仕様に加え、3段伸縮式で高揚程が必要な現場にも対応可能です。
※FV/FSVはフルフリーとも呼ばれ、高さ制限がある場所での積み降ろし作業に重宝されます。ただし、シリンダーが中央にあるため、爪先が見づらいというデメリットがあります。
フルフリーの動画
40秒以降がフルフリーの動画です。
https://youtu.be/19iC_tvsfW0?si=avAc40OAqOw2VM3v
【フォークリフトのタイヤ種類と特徴】
フォークリフトのタイヤは、使用環境に応じて選ぶことが重要です。主に「エアータイヤ」と「ノーパンクタイヤ(ソリッドタイヤ)」の2種類があります。
■ エアータイヤのメリット・デメリット
メリット:
ノーパンクタイヤに比べ価格が安い
走行時の乗り心地が良く快適
交換が比較的簡単
デメリット:
パンクのリスクがある
定期的な空気圧チェックが必要
■ ノーパンクタイヤのメリット・デメリット
メリット:
パンクの心配がないので安全性が高い
エアー管理が不要
デメリット:
タイヤ単価が高め
振動が伝わりやすく乗り心地が悪い
硬いため交換作業が大変
製造業や解体現場、釘やボルトが落ちている可能性のある環境では、ノーパンクタイヤの使用がおすすめです。
パンクのトラブルによる作業中断を避けられるので、安全性と稼働効率を両立できます。
まとめ
今回は、フォークリフトの選び方第2弾として、サイドシフトやマストの種類、タイヤオプションの違いについて解説しました。
作業内容や環境に応じて、最適なオプションを選ぶことで、作業効率・安全性ともに大きく向上します。
次回は、用途に応じたフォークリフトの選び方③をご紹介予定です。どうぞお楽しみに!
前回のフォークリフトの選び方①は下記をクリック!!
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